会社員、在宅ワーク、フリーランス、自営業、パラレルワーカーなど、多様な働き方が広がっています。
一方で、仕事と子育ての両立をサポートする保育環境は、働き方の変化に追いついているとはいえません。
現状、乳児を育てるパパ・ママが働こうとすると、子どもを保育園やベビーシッターに「預ける」という選択肢しかなく、「預けない」選択をすると多くの人が仕事を諦めざるを得ない状況です。
しかし、「預ける」or「預けない」以外の選択肢としての働き方が、求められているのを感じます。
「みんなで子どもを見守りながら仕事ができたらいいな」
「1日3~4時間だけ子どもを預けて、集中して仕事をしたいな」
「午前だけ、午後だけなど、ライフスタイルにあった預け先があればいいな」
私自身、保育園に預けずに子どものそばで働くなかで、こんなことを考えてきました。
多様性が求められる子育て世代の働き方サポート
例えば、私の場合はフリーランスとしてライターの仕事をしています。
2人目を出産して、仕事に復帰したのは産後1ヶ月。
もともと、「1歳になるまでは子どもと一緒にいる時間を優先しよう。その上でうまく時間を使って仕事をしよう」と決めていたので、自宅で子どもが寝ている時間を使って、働きはじめました。
しかし子どもが成長するにつれて、だんだんと取材についてきてもらうことも、見守りながら原稿を書くことも難しくなってきました。
また、1日中2人っきりで過ごすというのは、私にとっても子どもにとっても良くないなと感じたのです。
そこで、「保育園には通わずに、子どものそばで働ける方法はないだろうか?」と考え、さまざまな方法を模索しました。
ありがたいことに、「子連れで来ていいよ」と言ってくれる人も場所もあったので、何度か試してはみたのですが、子どもの世話をしながら働くのは周囲の人にとても気をつかいます。
「泣いても大丈夫だよ」と言われても気になるし、授乳やオムツ替えのスペースにも困る……
家で仕事をする方が精神的にラクだなと思い、現在のところ、基本は家で子どもが寝ている間と、週1回ほど一時保育やファミリーサポートを利用しながら働くスタイルで、落ち着いています。
子どもと一緒に過ごす時間を楽しみながら、子どもが寝ている時間や一時保育を利用している間に仕事をできているので、私が望む理想のスタイルではあります。
でもこのスタイルで実際に働いてみると、なかなかしんどいことがわかりました。
市の一時保育は希望者が多く、園によっては月2回しか利用できないこともありますし、ファミリーサポートも支援を希望する人よりも提供側の人数が少ないからかご近所でマッチングが難しい状況。
限られた枠を奪い合うことに疲れることもありますし、不規則なスケジュールのため仕事の調整も大変です。
なにより「預ける」or「預けない」から選ぶのではなく、もっと多様な働き方が可能な環境だったらいいのになと思ってきました。
子どものそばで安心して働ける「オトナリラボ」
子どものそばで働ける環境がほしいーー。
そう願った時に出会ったのが、「オトナリラボ」の芳野ひさこさんでした。
芳野さんは2018年4月、五条河原町近くにある実家の空き家を改装し、コワーキングスペース「オトナリラボ」をオープン予定です。
「オトナリラボ」のコンセプトは、”こどもとはたらく”。
子どもがそばに居ながらスタッフによる見守り保育の間、パパ・ママは仕事をすることができる小規模コワーキングスペースです。
オープンはまだ先ですが、私が欲しいと願っていた子どものそばで働けるスペースが誕生するということで、早速見学してきました!
ちょっと頼れるオトナリさんがパパ・ママをお手伝い
建物の1階はセミナールーム、2階がコワーキングスペース。
ワークスペースとキッズスペースは2階にあり、つながっているので、子どもも親も、お互いの気配を感じながら安心して過ごすことができそうです。
「子どもが何人も集まったら、うるさくて仕事どころではないのでは?」という心配もしたのですが、ワークスペースとキッズスペースはパーティションで区切ることができるので、その点も問題なさそうです。
何よりポイントなのが、見守りスタッフがいること!
保育園のように預かり保育ではないので、子どもだけ預けて外で仕事をするスタイルには向きませんが、私のように子どものそばで働きたいという人にはぴったり。
身近に頼る人がいない。
ちょっと子どもを見ていてほしい。
そんなニーズを「オトナリラボ」は満たしてくれそうです。
ここなら子どももお友達ができるだろうし、パパ・ママもさまざまな人が出入るするコワーキングスペースなら新しい出会いを楽しみながら働けるだろうな~という予感!オープンが待ち遠しいです。

働き方は人それぞれ。
1日数時間だけ働きたい人もいれば、フルタイムで働きたい人もいる。
子どもを預けて働きたい人もいれば、子どものそばで働きたい人もいる。
「預ける」or「預けない」の2択しかないと、子育てをしながら働くことってとても窮屈に思えるけれど、一人ひとりのライフスタイルにあった働き方ができて、それをサポートする環境があれば、もっと楽しく仕事と子育ては両立していけるのだろうと思いました。
「オトナリラボ」の誕生は、本当に嬉しい!
プレオープンから、ちょくちょく利用させてもらおうと思います。
「子育て中のパパ・ママを応援したい」という芳野さんの気持ちがたくさん詰まった「オトナリラボ」。
子どものそばで働きたいと願う方は、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。
京都市下京区万寿通富小路東入堅田町592
(YOUKO KABAN 左隣の路地奥)
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